2015年11月27日金曜日

コンヤと2度目の歯医者

先月行って治してもらった前歯がまた割れてしまいました。一年はもつと聞いていたのに、一ヶ月そこらで再発するとは、、、。
この国の技術も材料もまだまだなのかな、と思いつつ再度ハン先生のもとへ。

今度はダウンタウンのハマシマ歯科に行ってきました。

8マイルの歯科よりさらに時代を遡ったような門構えですが、中はキレイです。






先生が言うには、前回直してもらったところと別の部分が割れたようでした。前回は差歯自体が割れたのに対して、今回は差歯を支えるために少し残ってた元の歯が割れたみたいで、次割れたらもうどうしようもないようです。
ちょっとだけ疑ってすみませんでした!帰るまで二度と前歯使いません。



ちなみに前も思ったんですが、お客さん少ないんです。

ミャンマー人の友人に歯科に行ったことがあるか聞いてみましたが、
一回も歯が痛くなったことないからないよ、周りにもほとんど行ったことある人はいない。行ったことある人は10%くらいじゃないのかな?と言ってました。
ミャンマーで歯科はあまり儲からないらしいです。

ミャンマー人にはこんなに歯が汚い人がまあまあいますが、虫歯にはほとんど誰もならないようです。



歯が赤黒くなってる理由は、コンヤと呼ばれる噛みタバコを噛んでるからです。
コンヤはコショウ科の葉っぱに石灰や、ピンロウの実、スパイスや、ココナッツ等を包んだものです。噛んでると頭が冴えたり、清涼感があるらしい。このお店では7個で200チャット(20円)で売ってました。




タクシードライバーやブルーワーカーの人はかなり高い割合でコンヤを噛んでいて、血のような赤黒い液体を口から吐き出すので最初見た時は驚きます。


見た目がグロテクスなうえに、口腔ガンになる率が高くなるらしく、最近は噛む若者が減ってきてるようです。

ミャンマーにいるからには一回くらいは試してみたいと思いつつも、ビビってまだ手が出せてません!

2015年11月20日金曜日

ミャンマー初歯医者

もう一月ほど前になりますが雨季も明けてきたということでBBQに呼んでもらい行ってきました。



市場に行くとどこでも新鮮な捌きたての鳥肉や豚肉を調達できます。


野菜もおいしくて、特にとうもろこしが味が濃くてオススメです。日本と同じ黄色いものと、白いものの2種類あります。

が、そのとうもろこしをかじった時にやらかしてしまいました。
ガリっという嫌な音と妙なスカスカ感。。。

前歯の差し歯が割れてしまいました
_| ̄|○

ミャンマーの医療はろくでもないと聞いていたのでなんとかお世話になりたくないと思っていたのですが、前歯なしで生活するのはさすがに耐えられないので歯医者さんに行ってきました。

日本人御用達の歯医者があると聞いて行ってきたのは、ハン先生という東京医科歯科大を卒業された先生がやってる歯医者です。

先生は8マイルのホテルヤンゴンの一階にあるクリニックと、ダウンタウンの52thにあるハマシマ歯科の二軒で患者をみており、時間によってどちらにいるか分からないのですが、だいたい昼過ぎまで8マイル、夕方からダウンタウンにいるようです。

この時はホテルヤンゴンの方に行きました。
写真がないんですが、なかなかキレイで日本の20年くらい前の歯医者さんのような印象。

30分くらい前の患者が終わるのを待って、自分の番です。日本語がどの程度話せるのか分からなかったので、説明できるようにミャンマー語を予習していったのですが、全く必要ないくらい日本語ペラペラの先生でした。

診療の設備自体は古いものの、日本と同じく、リクライニングの椅子があって隣にうがい用の給水排水機があって、ドリルやバキュームや一通りのもの全て揃っています。

ミャンマーにはいい材料もないし、形のいい歯を作れる技師もいないので、割れた歯を接着するのがとりあえず最適だということで、掃除→接着作業が始まります。

残った歯の掃除をする際に、ドリルを使うわけですが、冷却用の水が四方八方に飛び散り顔中びしょ濡れになるので、ティッシュを顔中に敷き詰められます。
また、バキュームが弱いのか口の中に水が溜まる溜まる!溺れかけました。

接着樹脂は日本でも使ってるもので、どんなに少なく見積もっても一年は大丈夫とのことです。UVライトもどんなんが出てくるのか期待してましたが、いたって普通のハンディでした。

なぜか歯医者でびしょ濡れになって、溺れかけましたが、一時間近くも試行錯誤してくださって前歯復活!!

さすがに前歯の歯抜けは格好悪過ぎるので助かりました!

値段をブログに書かれると困るらしいので、書きませんが適正な値段かと思います。

この国でできる範囲と、日本でできることの差を熟知されてるので、帰って治療するまでの最善の繋ぎを考えてくれるいい先生です。

2015年11月16日月曜日

熱血教師

選挙の結果がいつの間にか公表されてたようで、国民の期待通りアウンサンスーチーさん率いるNLDが過半数を確保し政権交代するようです。

もっと町中でお祭り騒ぎになるかと思っていましたが、スーチーさんから騒ぐなとの指令が出ているようで驚くほどふつーーうの日々が過ぎて行っています。

そんな選挙後の週末に僧院でやってる寺子屋日本語教室に行ってきました。


ボランティアで無料で授業を、している先生が日本語の文章を読んで、生徒が大声で復唱したり、文法を説明したりしています。
生徒は30人から40人くらいで、小学生くらいの子供から30歳くらいの大人まで一緒になって勉強してます。

この日のテーマは"しゃっくり"で
"胸とお腹の間に横隔膜という筋肉の膜があり、呼吸をするたびに上下に動きます。"
といった文章をひたすら復唱していました。
日本に行ってもこの例文絶対使わねーよ!と思いながらも、自分もミャンマー語で横隔膜やらしゃっくりについて勉強します。

いつもは日本人のボランティアが5、6人いて、授業の終わり30分はミャンマー人生徒5、6人相手に日本人1人が付き、ミャンマーの文化や日本の文化などのおしゃべりをしながらネイティブ日本語の発音を教えてあげたり、ミャンマー語を教えてもらったりします。

この日は私ともう一名しか日本人がおらず、いつものおしゃべりができなかったので、先生が即興で簡単なゲームを始めました。

2つのグループに分かれてグループ内で息を合わせて拍手し合うだけの簡単なゲームです。

Aグループ: パン            パンパン
Bグループ:           パン                 パンパン

みたいな感じ。
先生は何の合図も無く拍手を合わせなさいと言いますが、できる訳もなくグループ内でもバラバラです。

でも、全員で向かいあって呼吸を合わすように、みんなの顔を見るようにアドバイスされると、不思議と次第にできるようになってきます。彼らの空気を読む力に感激しました。

次のゲームは2つのグループのメンバーで一番大きな輪を作ってください。というもので、何のひねりもなく皆で手を繋いで教室の半分くらいに広がっていきます。次に2つのグループ一緒に輪を作るように支持して先ほどより大きな輪ができます。


生徒に輪を作らせたまま先生が語り始めました。

『選挙が終わってこれからがミャンマーの一番大事な時期です。
この教室には、仲が悪い者、男の子女の子、歳が離れた人、そしてビルマ人、シャン人、ラカイン人、モン人、カレン人、チン人、カチン人、、、と色んな人達が混じってます。
それでもお互い呼吸合わせて、手を取り合って大きな輪を作っていかないとこの国の発展はありえません。
隣の人の事を想う気持ちが、隣の隣の人を想うことに繋がり一周回って自分に返ってくる。

恥ずかしいけども、ミャンマーはとても汚いです。みんなゴミをそこら中に捨てます。誰も周りの人の事を考えていません。

私達が語学を勉強している日本はとてもキレイな国です。日本人は絶対にゴミを捨てません。それは、日本人は周りの人を思いやる心を持っているからです。
私達はそういった日本の素晴らしい文化を学ばないといけません。

最初の一歩として、このクラスの人は絶対にゴミをポイ捨てしないことを約束しましょう。』

ということを日本語とミャンマー語で繰り返し説いていました。
リップサービスもあるだろうし、生徒への教育のために日本の良さを誇張している部分もちろんあるでしょうが、こうやって親日の人ができていくんだという場面を目の当たりにしました。そして、こんな教育を受けて日本に憧れた東南アジアの若者が日本に来た時に恥ずかしくない行動を取れているのか。彼らを失望させるような国になってしまっていないだろうか。と不安にも思いました。

私はミャンマー人先生がミャンマー人の若者相手に英語を教える学校にも通っていますが、そこでアメリカ人やイギリス人がこんなに素晴らしいんだという話を聞いたことは一度もありません。

ミャンマーを含めて東南アジアには親日国と呼ばれる国がありますが、親日になるには誰かがそんな教育をしてくれているからだという当たり前のことを忘れていました。

先生が熱く語り、生徒がキラキラした目でその話を聞く。そんなキラキラした目でこっちをチラチラ見てきます。
自分みたいなものは、そんな眩しいほど輝いた目で見られるような大した存在じゃないんだと、逃げの説明をしたくなるけれど、しっかり受け止めて彼らの期待を潰してしまわないようにしないといけないなー、とか思ったりした今日この頃でした。

2015年11月9日月曜日

総選挙

昨日(2015年11月8日)はミャンマーの総選挙でした。

普段なら選挙カーが爆音で党の応援曲を流しているところですが、、






この日は驚くほど静かな一日でした。
車も人通りも見たことないくらい少なくお店もほとんど閉まっていて、閑散とした街並。

いつもこれくらい道が空いてたらいいんだけど、、、。




昼過ぎにちょっと出かけた際に見掛けた投票所。学校や寺院が投票所になってます。





↓が有権者の名前が書かれたリストの写真です。
ここにあるはずの名前がない、同じ人が複数あるといった問題が起きていたようです。



全然人がいないのは、ほとんどの人は早朝の6時頃から並んで早いうちに投票を済ませたようです。

報道されているとおりですが、
1990年に行われた総選挙でアウンサンスーチーさんが率いる国民民主連盟(NLD)が8割近い議席を獲得したものの、軍がこの選挙自体を無効化し、その結果世界から孤立していった過去があります。

自分たちが本当に投票できるのか政府に懐疑的な人が多く、心配なところもあって早朝から並んでいたようです。昼12時の時点ではちらほらやってくる程度でした。



私のミャンマー人の友人は皆NLDを支持していましたが、5人/20人くらいの人が投票に行かないと言ってました。地方からヤンゴンに来ている学生や、若手社会人になりますが、日本で言う住民票を移してないので、彼らは投票するために地元まで帰らなければならないようです。新聞やらニュースで報道されているほど国民全員100%関心がある訳でもないのかなーと感じています。
もちろん、投票するために地元に帰る人もいます。



うちにテレビが無く正しい情報が分かりませんが、ここヤンゴンのダウンタウンは何事もなく静かに選挙日を終えたように思います。

投票日翌日の昼過ぎに結果が公表されるようです。公正な選挙が行われて、暴動や混乱が起きず穏便な着地となることを願っています。

2015年11月2日月曜日

ラカイン州の織物

ラカイン州の シットウェイ、ミャンウー、近くの村に行ってきました。
写真をアップできるようなネット環境ではなかったので更新が遅くなってしまいました。

ラカイン州はヤンゴンから600km程北西にあり、バングラディシュとの国境にある州です。主にラカイン族が住んでいますが、チン族等の少数民族や昨今話題のロヒンギャもここに暮らしています。
バングラとの国境近くということもありヤンゴンより色黒で濃い顔の人がたくさんいます。街並みもほのかにインドっぽい香りがします。


今回は雑貨屋さんの経営者さんの買い付けにご一緒させてもらいました。
少数民族の伝統的な模様を勉強や、小さな村で代々受け継がれている機織りの現場の見学に行ってきました。

ラカイン州観光で有名なミャンウーから更に奥地に車で2,3時間進んだ村に機織りで有名な村があるらしくそこに行ってきました。
道中は8月の大洪水で被害あった場所のようで、田んぼの中に流れてきた大きな流木が点在していたり、道が崩壊していたり、崩壊している家もちらほら見えて、水はすっかり引いていますが、まだまだ復興の最中です。ですが、流れてきた流木を薪として使ったり、新しくできた溜池で魚を捕獲したりと逞しいかぎりです。




機織りの職人さんはかつてはたくさんいた機織りの職人も都市部や海外の工場で製造される工業化の波にのまれて、現在は各村に2つ、3つといった少数の家族だけしか機織りをやっていないようでした。
職人さんは目が命らしく、歳をとって目が悪くなると引退せざるを得ないようですが、無電化村のため暗い屋内で作業しなければならない環境にあります。

もちろんソーラーパネルを設置しているところはたくさんありますが、夜間の照明やTVのために昼間まではエネルギーを回せないようです。村によっては半数近い家庭がソーラーパネルを持っているようでした。子供が夜間も勉強するために明かりが必要となり、ソーラーパネルを買う人が多いらしいです。




また、時代の流れとともに売れるデザインも変わってきているようで、伝統的な 模様を作ることがどんどん減ってきています。ご一緒させていただいた経営者さんはこういったミャンマーの伝統が廃れていってしまうことを懸念して、これらの伝統を残すために村を回り入手した布を使って一手間加えた商品を作って村の発展に一役買ってる素敵な方です。


伝統的な柄(木の実や、果物の花、波、王冠などを表しているようです)



今回の旅にはビルマ語の通訳もされている写真家の方も一緒に来られていました。
会話ができないと本当に自然な表情は見れないと考え、ビルマ語を習得したようです。
ビルマ語とラカイン語は微妙に発音が違うので多少苦労されていましたが、やはり現地言語を喋れると村人たちとの心の距離が一瞬で縮まり、喜んで次から次へと説明してくれたり、とびきりの笑顔を見せてくれたりする姿を何度も見せてもらいました。

ミャンマーのビジネスは英語が中心で、絶対にビルマ語の習得が必要かと問われると「?」が付いてしまうのですが、、、
この国の人々の真の困り事を知りたい、解決したいのであれば心を開いてもらう必要があり、
この国(都市部)ではある程度英語が通じてしまうので、だからこそその中でビルマ語が流暢に話せるとかなり強力な武器になるなと実感しました。

よし、がんばろ。